2009年7月30日木曜日

「NKSJ」誕生 損保3メガ時代 国内先細り、海外開拓カギ

「NKSJ」誕生 損保3メガ時代 国内先細り、海外開拓カギ
7月30日9時18分配信 産経新聞

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(写真:産経新聞) 来年4月の経営統合を目指す損害保険大手の損害保険ジャパンと日本興亜損害保険は29日、統合に向けた契約書を締結し、損保業界は大手銀行と同じ「3メガグループ」時代に突入することになった。同時期に類似商品を発売するなど「護送船団方式」の体質が指摘された損保業界だが、景気悪化と少子高齢化による市場縮小に直面し、生き残り競争が激化しそうだ。 両社の設立する共同持ち株会社は「NKSJホールディングス」。共同CEO(最高経営責任者)兼社長に損保ジャパンの佐藤正敏社長が、日本興亜の兵頭誠社長が同会長に就く。統合に伴い、損保ジャパン1株に新会社の1株を、日本興亜には0・9株を割り当てる。新会社の取締役12人のうち6人が社外取締役。年末に開くそれぞれの臨時株主総会で承認を得る。 NKSJホールディングスのほか、来年4月には三井住友海上グループホールディングス(HD)にあいおい損害保険とニッセイ同和損害保険の合併会社が合流。東京海上ホールディングスを加え、「3メガ」となる。売上高にあたる収入保険料では三井住友海上HDが2兆5910億円(平成21年3月期ベース)とトップ。2兆1342億円規模の東京海上HD、1兆9719億円のNKSJが追う形だが、収益力は「東京海上HDが一歩リード」というのが大方の見方だ。 損保業界の収入の柱は自動車保険だったが、世界的な景気悪化で自動車販売が低迷を続け、保険販売も伸び悩む。先細りする国内市場で少ないパイを争う状況で、3メガを軸に新たな再編につながる可能性も否定できない。システム統合や魅力的な商品開発の布石をいかに打ち、海外市場の開拓を進めるか。3メガの優勝劣敗の行方はこの点にかかっている。

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