2009年8月12日水曜日

株価

午後の日本株は先物主導で一段安、金融や輸出下げ-米FOMC待ち

国民・亀井静香氏:民主と連立も「自民は寿命きた」-インタビュー

【個別銘柄】金融、アステ薬、シャープ、ガラス、ITHD、松田産






【個別銘柄】災害復興、板硝、第一三共、アステ薬、太陽イ、戸田工
  8月11日(ブルームバーグ):11日の材料銘柄の値動きは以下の通り。

  災害復興・対策関連株:地盤改良工事を行う不動テトラ(1813)の終値が前日比5.1%高の82円など急伸銘柄相次ぐ。きょう午前5時7分ごろ、駿河湾を震源地とする大きな地震が発生。各地で豪雨・台風被害も多く、復興需要などを見込む買いが先行した。仮設住宅などのリースを行う日成ビルド工業(1916)、道路舗装など土木工事の植木組(1867)、気象情報提供のウェザーニューズ(4825)なども大幅上昇。

  日本板硝子(5202):9.2%高の355円。7-8月に複数金融機関から総額475億円の長期資金を調達した、と前日発表。5月20日発表の優先株発行で調達した300億円を合わせた総額775億円は、2010年満期の借入金返済や11年満期の借入金の一部、一般運転資金に充てる。JPモルガン証券が11日、投資判断を「中立」から「オーバーウエート」に、目標株価を300円から400円に上げる材料もあった。

  第一三共(4568):5%高の1908円。午後に一段高し、一時6.8%高の1941円と上昇率は3月24日(8.1%)以来の大きさを記録。10日午後に、インフルエンザ治療薬の臨床試験結果について発表。良好な結果を受けて評価が継続し、アナリストからは大型化が期待できるとの見方も出た。

  アステラス製薬(4503):4.9%安の3690円。米子会社アステラスファーマ(本社・イリノイ州)が07年9月に米国食品医薬品局(FDA)に提出した臓器移植患者が使用する経口免疫抑制剤の有効性と安全性の確保に関する市民請願をめぐり、FDAから現地時間8月10日に実質的に却下する通知を受けた、とこの日正午に発表した。

  近畿日本鉄道(9041):4.9%安の423円。10年3月期の連結営業利益予想を従来予想比17%減の350億円に下方修正した。個人消費の低迷に加え、4月からの高速道路料金の割引や5月に発生した新型インフルエンザなどが影響、業績悪化を嫌気した売りに押された。

  サンケン電気(6707):4.2%安の370円。一時7%安の359円と5月13日(9.9%)以来の下落率を記録。自動車やOA市場の低迷長期化などを受け、4-6月期の連結営業損益は58億4000万円の赤字に転落した。前年同期は10億300万の黒字で、業績悪化を懸念した売りが膨らんだ。

  太陽インキ製造(4626):7.6%高の2490円。一時8.9%高の2520円と年初来高値を更新。製品需要が想定以上に回復しているとして、4-6月決算発表と同時に、10年3月期の連結営業利益予想を前期比20%増の40億円と、従来計画から8億円増額した。これまでの減益予想から一転して増益見込みになった。

  日本ペイント(4612):6.8%高の536円。7.4%高の539円まで上昇し、08年1月15日以来の高値を更新。自動車販売台数が当初の想定以上に増加、昨年より見送られていた大型の改修工事案件が発注され始め、4-9月期の連結営業利益は16億円の黒字転換する見通しになった、と前日発表。前回予想は8億円の赤字だった。

  アーネストワン(8895):11%高の809円。12%高の817円まで上げ、07年7月26日以来の高値となった。収益性の回復が本格化しつつあることなどを理由に、野村証券は10日、投資判断を「2(中立)」から「1(買い)」に引き上げた。

  サトー(6287):11%高の978円でストップ高(値幅制限いっぱいの上昇)。午後は同水準で買い気配が続き、一部比例配分。大和総研は10日、需要回復と構造改革で業績面の不安が後退したとして、投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」に上げた。

  富士火災海上保険(8763):15%高の138円。第1四半期末の「その他有価証券評価差額金」の増加額が330億円になる見込み、と前日に発表。

  ランド(8918):9.7%高の102円。第三者割当により新株と新株予約権を発行する、と前日発表。調達資金は総額61億円で、シニア住宅事業の敷金・建設協力金、事業用地取得資金などに充当予定。

  三井海洋開発(6269):3.9%高の1704円。1-6月期の連結営業利益は従来予想比2.5倍の5億円の見通しになった、と前日発表。ブラジルと西アフリカ海域向けの大型FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)建造工事が前倒しに進んでいる。

  長野計器(7715):5.4%安の700円。未開示だった10年3月期の連結業績予想を発表。連結最終損益予想は8億7000万円の赤字とした。産業機械メーカーなど主要顧客の設備投資抑制や生産調整の影響で、需要回復に時間がかかるという。前期実績は33億円の赤字。

  戸田工業(4100):21%高の456円でストップ高比例配分。米国子会社が電気・ハイブリッド自動車に使うリチウムイオン電池の正極材料事業を加速させると11日発表。米政府の補助金給付に応募していたが、8月5日に3500万ドルの補助金が付くことが決定、総額7000万ドルの設備投資を含む事業計画が進むという。これらの内容の一部は、11日付の日本経済新聞朝刊が先に報じていた。

  東京センチュリーリース(8439):10%高の1088円でストップ高。4-6月期の連結営業利益は前年同期比2.9倍の78億8000万円になった。東京リースとの合併で、契約実行高などが増加した。

  伊藤ハム(2284):8.3%高の340円。個人消費低迷の影響で食肉部門などの売り上げが不振、4-6月期の連結営業損益は5億4800万円の赤字に転落した。もっとも、10年3月通期計画の27億円の黒字は維持し、先行き安心感が広がった。

  東京計器(7721):3.6%安の134円。4-6月の連結営業損益は5億4600万円の赤字に転落。海運不況を受けた船舶港湾機器などが不振だった。前年同期は7400万円の黒字。

  王将フードサービス(9936):2.8%高の2590円。午後に上げ幅を拡大し、一時2595円と年初来高値を更新。7月の既存店売上高は前年同月比24%増と、24カ月連続で前年実績を上回った。

  船井電機(6839):主力の大証1部で2.8%安の3770円。野村証券は10日、投資判断を「1(買い)」から「2(中立)」に引き下げた。4-6月期決算の増収、営業増益は評価しつつも、目標株価とのかい離縮小を理由としている。

  黒川木徳フィナンシャルホールディングス(8737):43%高の86円。4-6月期の連結営業利益は4600万円の黒字に転換した、と午後の取引開始直後に発表。前年同期は1億7300万円の赤字。株式市場の持ち直しを受け、第1四半期連結会計期間の受入手数料が前年同期比2倍以上になったことが奏功。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 常冨 浩太郎 Kotaro Tsunetomi ktsunetomi@bloomberg.net

更新日時 : 2009/08/11 16:39 JST

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